手足多汗症

手足多汗症とは

掌多汗症や手掌足底多汗症とも呼ばれ、何もないのに手のひらに汗をかく症状(病気)のことです。 普通でしたら緊張状態の時だけなのですが、手掌多汗症になると常時汗をかいている状態です。 かく汗の量は様々で、手のひらがかすかに湿る程度のものから、汗が滴り落ちて他人に驚かれる重症の方もいます。 手掌多汗症は以下の3段階に分類されます

レベル1  手のひらが汗で湿る程度の軽い症状。汗で湿ってはいるが、肉眼で水滴としては見えない。

レベル2  常に濡れている。手のひらに汗の水玉ができるが垂れるほどではない。

レベル3  手のひら全体が水に漬けた様になり、汗が垂れることがある。

厚労省研究班が初調査

重症の多汗症者、80万人 有病率は米国の2倍

原因となる病気がないのに手のひらや足の裏、脇の下などに多量の汗をかき、生活や仕事に支障をきた「原発性(特発性)局所多汗症」は薬の影響や甲状腺の病気、感染症などの合併症として起きる二次性の多汗症とは区別される。

二次性と考えられるケースを含め、多汗を自覚しているのは7人に1人。 原発性だけで見ると、有病率は手の多汗症で5・3%、足で2・7%、脇の下で5・7%。 発症年齢の平均は13~19歳だった。 生活上の苦痛が最も多いという手足の多汗症の人のうち「常に耐え難い苦痛を感じる」という重症者は0・64%で約80万人。

手術以外の治療法では効果がない難治性の人も、約4万5千人いるとの結果が出た。 今回調査に当たった厚生労働省研究班・横関博雄教授(東京医科歯科大皮膚科)によると「重症者は思った以上に多い。 握手ができない、パソコンなどの電気機器が故障したり、紙の文書が破れたりするといった経験がある人もおり、仕事や勉強、対人関係に悪影響が出やすい」と  話す。

原発性局所多汗症の診断基準

明らかな原因がないまま局所的に過剰な発汗が6カ月以上認められ、 さらに

(1)最初の症状は25歳以下

(2)汗は身体の左右対称に見られる

(3)睡眠中は止まる

(4)週に1度以上の症状(エピソード)がある

(5)家族歴が見られる

(6)日常生活に支障をきたす

のうち二つ以上に当てはまる場合をこの病気とした。

多汗症の治療方法

制汗作用のある塩化アルミニウムの水溶液を塗ったり、患部を水につけて弱い電流を流す「イオントフォレーシス」という手法もある。 海外では、神経から汗腺への伝達物質を遮断する効果があるとされるA型ボツリヌス毒素を患部に注射する治療も、脇の下の汗の場合を中心に普及しているが、 国内では多汗症には未承認で、保険も使えない。

重症者に対しては、発汗に関係する交感神経を胸部で切断する手術がある。 根治性がある半面、別の部位が多汗になる「代償性発汗」が最近、問題視されており、手術をめぐりトラブルも起きている。 「患者の重症度や合併症の問題を考慮せずに、多汗症だからといって、いきなり実施するようなことがあってはならない」と、横関教授。

上記内容は医療新世紀 MEDICAL NEWSの抜粋です。

イオントフォレーシス療法

電気と水(水道水)で発汗を抑える

汗は汗腺(主にエクリン腺)の基底細胞というところで、細胞の内外をNaイオンとClイオンが移動する時の電気的勾配の差ができることで発汗されますが、イオントフォレーシス治療は電気分解によってできた水素イオンがNaとClの移動を阻害することによって汗の発汗を抑制します。 また、電流を流すことで導管に細かな傷を作り、炎症反応によって角質の増殖おこし導管を塞ぎ発汗を抑えるとも言われています。 そのため治療中はピリピリ感などの不快感、小水疱などがあるが、通常は治療を中止しなければならない程の副作用ではありません。

イオントフォレーシスを行う部位にシリコングリースかワセリンを薄く塗ると、汗孔に集中的に電流が流れ、刺激感や発赤などの副作用が減少し、治療効果が上がります。

発汗のしくみ

多汗症新聞記事

2013年8月20日(火)の朝日新聞に多汗症の治療法の記事が掲載されました。 その中にイオントフォレーシス(ダーマドライ/ドライオニックの原理)の治療法も紹介されています。ダーマドライと ドライオニックは家庭でできるイオントフォレーシス治療器具です。

朝日新聞 多汗症治療法記事
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